古くから漁師に愛された焼津の「鰹縞シャツ」を職人さんに仕立ててもらうという贅沢

2018.11.01
グルメ・観光
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魚河岸シャツ1枚だとやや涼しくなってきた今日この頃
焼津に伝わるもうひとつのユニフォームである「鰹縞シャツ」を仕立ててもらいました!

この「鰹縞シャツ」は焼津の歴史と伝統が詰まった一品。

生地の「鰹縞」はカツオの見た目をイメージしており白地にグレーの縞が入ります。
「鰹縞」の発祥は大正時代、漁師の家には大抵織り機があり、漁のない日には女性たちは布を織ることが生活の一部になっていたそう。織り込む縞の模様は、家や船主ごとに少しづつ異なっており当時は様々な模様のカツオ縞があったそうです。

その手織りの布を仕立屋さんに持ち込み、職人さんに仕立ててもらった服がいつしか
「鰹縞シャツ」と呼ばれ、しっかりとした作りであった為、漁師さんの作業着として愛用されるようになり、いつしか全国に広がり広く親しまれたそうです。

しかし、戦前に30軒程あった仕立屋さんも、時代の流れとともに数が減り続け、平成にはいると大正2年創業の「森省商店」のみがこの「鰹縞シャツ」を作り続けてきました。

「森省商店」二代目の森 要三(もり ようぞう)さんは『焼津最後の鰹縞シャツの仕立て職人』と呼ばれ、たった一人でこの伝統を守り続けてきました。

しかし、森さんが喜寿を迎えたタイミングで引退を決意され、その伝統の存続が危うくなりました。焼津の伝統が途絶えてしまうことを危惧した焼津駅前通り商店街の「やきつ家」の望月さんがこの「鰹縞シャツ」の存続を森さんに強く熱望し、その熱意に打たれた森さんが後継者の育成を進めていく運びとなりました。

やきつ家の望月さん、鰹縞シャツがバッチリ似合っています!

後継者の育成をしていく中で、洋裁の才能と丁寧な仕事ぶりを森さんから高く評価された鈴木明子さんが現在、たったひとりで森省ブランドを受け継いでいます。

※写真は(故)森 要三さんと、鈴木 明子さん

 

現物を見ていただくと分かるのですが、縫製が素人がみても一目でその美しさに感銘をうけるほどです。

森省の「鰹縞シャツ」は縫製がとてもしっかりしており、10年ぐらいは軽く着られるほど丈夫との評判や、ボタンも一度も取れたことがないと驚きの話も聞きました。

「森省」とはブランド名だけでなく、先人達の技術、思いが詰まった焼津が誇る宝物です。

オーダーしてから待つこと1ヶ月半、遂に念願の「鰹縞シャツ」が手元に届きました。
初めて袖を通した感想は、これが確かな本物であるということ。着ていくうちに徐々に馴染んでいくそうなので、着続けることで、自分の体に馴染んでいくのを楽しみたいと思います。

もちろん試着もできますのでご興味ある方は一度「やきつ家」さんへ足を運んでみてください。170センチの私は“中”のサイズでぴったりでした。

なお、混み具合にもよりますが、オーダーしてから手元に届くまで50日程度かかりますのでご注意ください。

 

店舗情報

『やきつ家』
〒425-0027 静岡県焼津市栄町3-1-13
TEL.054-627-6415

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